2018年 1月 の投稿一覧

しろも いろも

 

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もう20年近く前になりますが、友人が手製の小さな布バッグをくれました。

ガーゼ地に厚みのあるレースモチーフがラフに縫い付けられ、しつけ糸の束を持ち手にしている。
手縫い部分に使われているのは白の絹糸。
今じっくり見ても、どこもかしこも好きなテイストです。

と、言いたいのですがそうではない。
このバッグが、このテイストを好きな私を作ったのです。

これをもらってから、興味のなかったレースを違った目で見るようになり、かせ状の糸を可愛く思うようになり、あるときイベントで見かけた大量のしつけ糸を買うに至ったのです。

そして昨年末、リースの制作にそのしつけ糸を使いました。
かせ糸のままで輪飾りのようにねじって作ったリースと、その際に余った短いしつけ糸で葉のような羽根のようなモチーフを作ったリース
それがまた楽しかったので、今、しつけ糸でアクセサリーを作り始めています。

友人曰く、糸や古いレースはお母様が集めていたそう。
細く長くさまざまな縁あって、tagottoは今日も何かしら手を動かしています。

ありがとう。

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タイトルの「しろも」(白毛)は白いしつけ糸、「いろも」(色毛)は染色されたしつけ糸の名称です。
名前も可愛らしい。

紐を編む

私は人生における貴重な時間の多くを、靴紐を結び直すことに使ってきたように思います。

昨年の秋、雨用に買ったスニーカーで雨の日に出かけて雨のなか何度も紐を結び直すためにしゃがみ込んでるうちに、「いやいや、おかしいだろう」となったのです。
歩けば振動で結び目が緩むことなど周知の事実、これはいい加減解決されて然るべき問題なのではあるまいか。
スピーカーに話しかけたりする前に、我々にはやるべきことがあるのではないか。
それとも私が知らないだけで、人類はとっくにほどける靴紐から解放されているのか?
となったわけです。

すぐ調べたら、そりゃあいろいろありました。私が知らなかっただけです。
ほどけない靴紐、そも結ばない靴紐というものも。
そしてたまたま目にしたのがイアンノットというほどけにくいちょうちょ結び。
これはひょっとしたらすでに常識なのかもしれませんが、衝撃を受けました。
(動画よりも図説がわかりやすいので、気になる方は画像検索してみてください。)

ホントにほどけない!

ちょうちょ結び自体があまり得意ではない私が一念発起して覚え、以来とても快適なのです。
もっと早くに知っていれば、テニス部時代も立ち仕事時代も不毛な消耗は避けられたのに。
思い出せても特に嬉しくないエピソードの波が押し寄せましたが、それはともかく。

 

 

靴紐問題がめでたく霧散したと思いきや、年末、夫婦で出かける機会が立て続けにあって、すると夫のビーンモカシンの革紐が、乾燥のせいか嘘のようにほどける。
もう50mごとにほどける。
そのたび文句を言うでもなく結び直す夫のおおらかさに感銘を受けつつ、新しい結び方は覚えないこと、テクノロジー系靴紐には手を出さないことも知っているので、取り急ぎに彼の靴紐を編むことにしました。
編み紐なら引っかかってほどけにくいだろう、というただの思いつきです。

 

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コードの編み方は幾つかあるので試し編み。
いちばん上は、一般的な靴紐です。

①アイコード(i-code)
棒針2本で編むコード。
1段(3~4目)編むごとに編み地を返さず左から右へとスライドさせて編み続けます。
リリヤンのようなシンプルなコードが編めますが、目が揃いづらく時間もかかるのが難点。

②スレッドコード
余らせた糸をかぎ針にかけながら鎖を編んでいくだけなので、とてもスピーディ。
こちらもシンプルですが、靴紐には強度が足りないかな。

③エビコード
編み地を左にねじりながら斜めに細編みを編み続けるという、文字にするとなかなか斬新な編み方。
マクラメ的立体感のある編み上りが特徴。

 

 

今回は③のエビコードで編みました。
楽しくなって自分の靴にも。

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予想通り、普通のちょうちょ結びでもほどけません。やったね。
年をまたいでの解決となりましたが、我が家はそんな年末年始でありました。

今年もよろしくお願いいたします。