tagottoのこと

ともにいきる

7月中旬に引っ越してきて最初に困ったのは、長梅雨でたまる一方の湿気と洗濯もの。
次が、何をどうやっても私のパソコンから音が出なくなってしまったこと。

どちらもそれなりに解決して、その次くらいに行き当たったのが庭の雑草問題でした。

元来、草むしりは好きです。
何度も書いていますが単純作業向きの人間です。
虫も大丈夫。
でも実家を出て以来、庭らしい庭があるところに住むのは初めてで、夏休みの手伝いや気が向いた時の暇つぶしでやるのとはわけが違うと、すぐに思い知りました。

お隣さんに教えてもらった根っこから抜けるねじり鎌(存在自体知らなかった)や、根の長いドクダミなどを抜きやすい万能スコップ(存在…以下略)などを買い揃え、草むしり道の先輩である友人に「4時半頃がオススメよ」と言われ「それって夕方じゃないほうだよね」と確認して苦笑され、午前4時半に起きる根性はないので6時半~7時くらいから、毎日、毎日やっても終わる気が全然しない。

いや、すごいな雑草!

というところで、何冊か雑草の本を買いました。
特に参考になったのはひきちガーデンサービスさんの「雑草と楽しむ庭づくり」。
各雑草の特徴が見やすく分かりやすく書いてあるのはもちろんのこと、生かせる雑草はそのままで、という考え方にとてもほっとしたのを覚えています。
最初の一ヶ月ほど、「雑草たるもの一本残らず根絶やしにせねば」と息巻いていたのが嘘のように、肩の力が抜けました。

それからは、自分のなかの好き嫌いや在来種/外来種(特定・生態系被害防止リスト)なども確認の上、雑草とも草むしりとも、楽しく付き合えています。

 

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和室に活けていたミズヒキ。
間違って抜いてしまって泣きそうになりましたが、2ヶ月近く元気でいてくれました。
一本あるだけで、なんとなく空気が凛とします。

 

 

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玄関のナガエコミカンソウ。
外来種で、驚きの早さで増えて大きくなるので、庭には常に小さめの2、3本のみ残してあとは抜くようにしています。

 

 

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最後に、夏の終わりからちまちま続けている雑草標本作りについて。
見分けがつかず、ひとくくりに雑草と呼んでいたものがこんなにさまざまに美しいなんて!と日々感動しながら作業しています。
この標本作りのおかげで名のわかる雑草がずいぶん増えました。
雑草関係の本もまた数冊増えましたが。

上のレーシーな植物は、大好きなクラマゴケ。
コケと名の付いたシダ植物です。
冬には紅葉することもあるようなので、赤くなったらまた採取しよう。

もう、庭に出るのが楽しくて仕方ありません。
雑草はあまり減ってませんが。

掃除機は片付けました

・虫よけ、鳩よけとしてベランダで育てているセンテッドゼラニウムが今年は例年以上にもりもり育ち、花もたくさん咲きました。
・それで気を抜いて窓全開で過ごしていたら室内にスズメが舞い込み、外へ逃がすため夫と二人でひとしきり走り回りました。
・母の日関連で実家に電話すると至近距離でウグイスが鳴いていて、「さすが田舎、部屋に入ってくる鳥もウグイスとは風流な」と思ったら父の口笛でした。
・父譲りの散らかし癖とデリカシーのなさは謹んで返上させていただきますので、代わりに口笛の才能をください、と布団のなかで神にお祈りしました。

 

ブログの更新、少し日が空いてしまいましたので、この春の我が家のダイジェストをお送りしました。

さて、なんだかよくわからないうちに真夏のような暑さになりましたが、皆さまはお元気にお過ごしでしょうか。
こちらは変わりなく、先月は販売会ご注文分の製作に励み、ありがたいことにその後もメールなどにてぽつぽつご注文をいただいています。
これなら着けられるとおっしゃっていただけるお客様も増えてきて、その理由は軽さだったり、本体や金属パーツの素材だったり、色やサイズのバラエティだったりと様々ですが、いやもうほんとに、もったいないことです。ありがとうございます。
何をどう書いても伝えられないとは思いつつ、tagottoにかかわってくださっているすべての方へ、感謝の気持ちを新たにしています。ありがとう。

ニヤニヤするな、調子に乗るなちゃんとしろ、とさっき使い終わったままの場所で横たわっている掃除機が申しています。
次へ向けての新しい糸もすでに手元にありますので、また気と顔を引き締めて取り組んでいきます。
まずは掃除機を片付けよう。

 

 

その前に、この時期恒例の繕い報告。

久々に靴下をダーニングで繕いました。
あと破れかぶれジーンズの補強もしました。

 

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しかしジーンズって衣類のなかでは断然丈夫なイメージなのに、なぜかすぐ破れますよね。
私のは膝、夫のはお尻回り。
しょっちゅう直してるような気がします。
洗濯もする派なんだけどなあ(洗濯しないと汗で生地が傷みやすいらしい)。

それから、2年前にウール50%ナイロン50%の糸でステッチした靴下、まだ現役でバリバリ履いてます。

 

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補修箇所、すっかりフェルト化しています。
密に縫い過ぎたせいでモリッとしちゃったけれど、快適。
ナイロン入りの糸はやはり丈夫ですね。

こちらからは以上です!

春と言えば

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最初に作った装身具は、ボタンのネックレスでした。
行った先々で買ったボタン、母の古いジャケットのボタン、着なくなった自分の服から取ったボタン。
それらを布に縫いとめ革に貼り合わせ、鎖を付けただけのネックレス。
糸でアクセサリーを作るようになる何年も前のこと、友人の結婚パーティで使うために作ったものです。
昨秋、このネックレスを久々に手にしたら、当時の状況がぶわっと蘇りました。

たくさんのボタンを何か形にしたくてずっとあれこれ考えていたことや、でも失敗して無駄にするのが怖かったこと。
ずっとぐたぐた手をこまねいていたときに踏み切れたきっかけが、友人の結婚を祝う気持ちだったのです。

少し大げさだと思われるかもしれませんが、好きなものを使って何かを作るとき、常に失敗を恐れる気持ちはあります。
今も、糸や布を無駄にしたらどうしようといつも思っているし、それでも失敗はする。ものすごくする。
自分がゴミ製造機に思えてへこたれることもしばしば。
けれど続けていられるのは、今作っているものは形を変えてもきっと誰かに届くという希望を持てているからです。

今年も3月20日から24日まで、逗子にてtagottoの展示受注販売会をさせていただきます。
4月から日常が大きく変化する人、ほんの少し変化する人、生活自体が変わらずとも、気持ちが何となく新たになる人。
そんな人たちの次の一歩を少し大きくできるようなものを、という思いで作ったアクセサリーを持っていきます。
それから、今年ははぎれの風呂敷なんかも。

今回で3度目となるこの販売会。
私の希望の主成分はこの機会、場所であり、ここでお会いする皆さまです。
春の逗子で美味しいコーヒーとケーキをご堪能いただいたのち、眺め、手に取り、試しに着けてみていただければ幸せです。

 facebookイベントページ

 

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密やかなバッグの中身

雑誌などに載っている、日常使いのバッグとその中身を紹介するコーナーが好きで、よく見ます。
素敵なバッグはそれだけでもぐっとくるのに、何をどんなふうにいれて使っているのか、道行く人や友人にさえなかなか確認させてもらえないそのことを、バッグから出して並べて真俯瞰で撮られた写真があっけらかんと教えてくれますから。

マリメッコのポーチや刺し子のがま口を使っている人はきっとファブリック好きなんだろうな、とか。
黒い革モノが多い人はアイアンの家具を持っていそうだな、とか。
そんな想像を膨らませつつほうほうと眺めます。
ごく狭い空間の限られたアイテムゆえ、その人の家以上にその人の個性が出ているかも、と思いながら。

個人的には、そんな写真は撮られたくなんかありません。
今日のバッグの中身は確認しなくてもわかります。

・レシートでぱんぱんの財布
・むき出しの龍角散のど飴とリップクリームとハンドクリーム
・しわくちゃのハンドタオル
・ボロボロのノートとシグノの極細ペン
・年始に酒屋でもらった酒粕の説明書
・新宿でもらったポケットティッシュ
・堀江敏幸「もののはずみ」(これだけ恥ずかしくないのがかえって恥ずかしい)

小物がむき出しなのはこの前友人宅にポーチを忘れてきたからですが、それにしたってどうでしょう。
違うポーチを使えばいいじゃないですか。
酒粕の説明書もとっくに読んだんだから捨てなさいよ。
せめてバッグから出しなさいよ。

と自分を叱咤する気持ちもありつつ、ずるずるそのまま持ち越してしまう。
バッグも中身も美しい人たちを尊敬しています。

先日会った幼なじみとなぜだか化粧ポーチの話になり、彼女がバッグからポーチを取り出して見せてくれました。
スマホケース、財布、ポーチ、が青のグラデーションになっていて、「鞄の中にこんなふうに入っていると綺麗で嬉しい」のだそうです。
でも「このポーチだけ思っていた色じゃなかったからちょっと嫌(ネットで買ったから)」とも。

言いたいことはわかるよ。
もっとマットで、彩度が低めの色味がよかったんだよね、きっと。
でも今でも充分、はっとするほど美しいよ。

彼女はそうだった。
自分の快適さに妥協しない人だった、昔から。
お手本は、子どもの頃から近くにいたんでした。

私の個性がしわくちゃでボロボロでバラバラなだけにならないよう、せめて「バッグの中身がこんな人が作ったアクセサリーはちょっと…」と思われないよう、彼女に倣って精査しよう。
どこかでお会いしたときには、気軽にバッグの中身をお見せします、きっと。

 

そのためにという訳ではないのですが、はぎれの風呂敷をたくさん縫っています。
これは私らしさでもあり、きっとあなたらしさでもあるでしょう。

 

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2年経ちました

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ある友人は、tagottoを誰かに紹介してくれるときに「アライグマみたいに糸を巻く」と言う。
ちょっと何を言っているのかわからないけれど、「アライグマが洗うようにtagottoは糸を巻く」ということらしい。
やっぱりよくわからないけれど、それはきっと私がアライグマに詳しくないからだろう。
ともかく友人のその言い回しを耳にすること数回、わからないなりに何となくアライグマに親近感を覚え始め、ついに先日いくつか動画を見た。

結論:アライグマは思ったほど洗っていませんでした。可愛かったけど。

それでも、「アライグマが洗うようにtagottoは糸を巻く」というフレーズが気に入ってしまったので、機会があれば何かに使いたいと思います。
友人には事後報告にしよう。

 

 

2年前、ひょんなことから始めたアクセサリー作り。
2年、まだたったそれだけで、長かったとかあっという間だったという感慨を持って振り返るほどのこともないのですが、改めて最近、なぜアクセサリーを作っているのかと考えたりします。

思い返してみれば最初に就いた販売職時代から、女性の笑顔は私のテーマでした。
サプリメントや精油、化粧品などを主に扱っていたため女性のお客様が主であり、そして「家族のために」何かを探していらっしゃる方がとても多かった。
疲れ気味のご主人のためにBコンプレックスを、肌の弱い娘さんのためにアルコールフリーの化粧水を、冷え性のお母様のためにハト麦茶を、といった具合に。
タッチアップやハンドマッサージをしながら「でもご自分のこともお大事に」と言うと泣きだしてしまわれる方も少なからずいらっしゃって、そんな女性にどう笑顔で帰っていただくか、が自分の命題になっていました。

きっとそれは今も変わらないのだと思います。

さまざまな環境で、たとえば自分のことを後回しにしていてもいなくても、愚痴を言う場があってもなくても、5分前まで泣いていてもいなくても、きっと女の人は小さなことで笑える強さを持っている。
その笑顔のために、これからも糸を巻き、アクセサリーを作りたいと思っています。

2年間、節々でたくさんの方に助けていただきました。
おそらく自覚している以上にめんどうな人間ですから、その迂遠に根気よく付き合ってくれている人、友人、家族、そして更新頻度が右肩下がりのブログを今なお読んでくださっている方にも、

本当にありがとうございます。

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いつも使っている道具にも。