tagottoのこと

ありがとうございました

2021-10-10 14.17.09
 
 
 
11日までの雑草標本展、とてもたくさんの方にお越しいただき、標本をご覧いただきました。

本当にありがとうございました。

台風とともに始まった展示ではありましたが、その後はずっとお天気にも恵まれ、お昼、夕方、夜と光の変化に伴い表情を変えていく雑草たちに私も目を奪われることしばしば。
素敵な場所を提供してくれたサクラヤマパーラーさん、本当にありがとうございました。
書き出すと長くなるのでご来場いただいたお客様の言葉をお借りすれば、店主の人柄があってこそ、あの空間があってこそ。
会期中ずっと標本たちは輝き、私もルーペ片手に雑草話を繰り広げられました。
ありがとう。
いつも感謝しているけれど、感謝の井戸が噴水になりましたよ。

それから。
イベント開催に至るまでたくさんの方にお世話になりました。
名刺や紙袋に使わせていただいているtagottoのハンコを作ってくださったnorioさん。
いつ見ても惚れ惚れするクラマゴケの繊細さ、可愛さ!
ありがとう。

頭のなかにあった理想的額装をあっさりと具現化してくださったトップアート鎌倉さん。
額装にとどまらず、いつもさまざまなアドバイスをいただき本当にありがたいです。
これからもどうかよろしくお願いいたします。

2年間、ずっと標本作りを見守ってきてくれた近隣の友人たち。
私以外にも雑草標本に興味を持つ人がいる、と信じることができたのはあなたたちのおかげです。
そして標本を作り始めた当初に「これは興味深いなあ」と(珍しく)言ってくれた父にも、ありがとう。

最後になりましたが、雑草標本展に足を運んでくださった皆さま。
褒めていただくたびに「雑草がそもそも美しいからですよ」と答えていましたが、これはずっと本心でした。
人の褌ならぬ雑草の褌で相撲を取っている感覚が消えなかったので。
でも展示会を終えた今、望むところだ、と思っています。

またお会いできる日を楽しみに、雑草とともに相撲を取り続けていきます。
ありがとうございました。

展示会のお知らせ

2021-08-25 12.18.39
 
 
 
中学の軟式テニス部引退の際、顧問の先生から3年生ひとりひとりに封筒が手渡されました。
一筆箋に書かれた私への言葉をずっと覚えています。

「誰にも見られず褒められず 野の花は美しく咲く」

 


 

庭の雑草で標本を作り始めてちょうど2年。
足元に自生する美しい草を見つめ、その名を知り、形をとどめたいと願って家と家のぐるりを往復する。
その日々と季節の繰り返しは誰の役にも立たない、ただただ自分のための時間でした。
雑草が、種子を残すためだけに花を咲かせるように。

なのに一緒になって感嘆の声をあげてくれる人がいて、たくさんの人に見てほしいと言ってくれる人がいる。
少し戸惑ってしまうほどに嬉しい、幸せなことです。

10月1日より、逗子・サクラヤマパーラーさんにて標本の展示をさせていただきます。
強いわけでも、特別に根性があるわけでもない。
でもきっと知恵と工夫をこらして私たちと共存している。
そんなそれぞれに、さまざまに魅力的な雑草たちを見にぜひお越しください。
店主とともにお待ちしています。

会期 2021年10月1日(金)〜10(日)
   月・火曜 休み
会場 サクラヤマパーラー

※詳細はサクラヤマパーラーさんのFacebookイベントページをご覧ください。

 


 

ちなみに顧問の先生が言いたかったのは、「自主練サボっていただろう」だと思います。
ごめんなさいサボっていました。

ともにいきる

7月中旬に引っ越してきて最初に困ったのは、長梅雨でたまる一方の湿気と洗濯もの。
次が、何をどうやっても私のパソコンから音が出なくなってしまったこと。

どちらもそれなりに解決して、その次くらいに行き当たったのが庭の雑草問題でした。

元来、草むしりは好きです。
何度も書いていますが単純作業向きの人間です。
虫も大丈夫。
でも実家を出て以来、庭らしい庭があるところに住むのは初めてで、夏休みの手伝いや気が向いた時の暇つぶしでやるのとはわけが違うと、すぐに思い知りました。

お隣さんに教えてもらった根っこから抜けるねじり鎌(存在自体知らなかった)や、根の長いドクダミなどを抜きやすい万能スコップ(存在…以下略)などを買い揃え、草むしり道の先輩である友人に「4時半頃がオススメよ」と言われ「それって夕方じゃないほうだよね」と確認して苦笑され、午前4時半に起きる根性はないので6時半~7時くらいから、毎日、毎日やっても終わる気が全然しない。

いや、すごいな雑草!

というところで、何冊か雑草の本を買いました。
特に参考になったのはひきちガーデンサービスさんの「雑草と楽しむ庭づくり」。
各雑草の特徴が見やすく分かりやすく書いてあるのはもちろんのこと、生かせる雑草はそのままで、という考え方にとてもほっとしたのを覚えています。
最初の一ヶ月ほど、「雑草たるもの一本残らず根絶やしにせねば」と息巻いていたのが嘘のように、肩の力が抜けました。

それからは、自分のなかの好き嫌いや厄介度合いなども確認の上、雑草とも草むしりとも、楽しく付き合えています。

 

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和室に生けていたミズヒキ。
間違って抜いてしまって泣きそうになりましたが、2ヶ月近く元気でいてくれました。
一本あるだけで、なんとなく空気が凛とします。

 

 

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玄関のナガエコミカンソウ。
驚きの早さで増えて大きくなるので、庭には常に小さめの2、3本のみ残してあとは抜くようにしています。

 

 

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最後に、夏の終わりからちまちま続けている雑草標本作りについて。
見分けがつかず、ひとくくりに雑草と呼んでいたものがこんなにさまざまに美しいなんて!と日々感動しながら作業しています。
この標本作りのおかげで名のわかる雑草がずいぶん増えました。
そして雑草関係の本もまた数冊増えました。

上のレーシーな植物は、大好きなクラマゴケ。
コケと名の付いたシダ植物です。
冬には紅葉することもあるようなので、赤くなったらまた採取しよう。

もう、庭に出るのが楽しくて仕方ありません。
雑草はあまり減ってませんが。

掃除機は片付けました

・虫よけ、鳩よけとしてベランダで育てているセンテッドゼラニウムが今年は例年以上にもりもり育ち、花もたくさん咲きました。
・それで気を抜いて窓全開で過ごしていたら室内にスズメが舞い込み、外へ逃がすため夫と二人でひとしきり走り回りました。
・母の日関連で実家に電話すると至近距離でウグイスが鳴いていて、「さすが田舎、部屋に入ってくる鳥もウグイスとは風流な」と思ったら父の口笛でした。
・父譲りの散らかし癖とデリカシーのなさは謹んで返上させていただきますので、代わりに口笛の才能をください、と布団のなかで神にお祈りしました。

 

ブログの更新、少し日が空いてしまいましたので、この春の我が家のダイジェストをお送りしました。

さて、なんだかよくわからないうちに真夏のような暑さになりましたが、皆さまはお元気にお過ごしでしょうか。
こちらは変わりなく、先月は販売会ご注文分の製作に励み、ありがたいことにその後もメールなどにてぽつぽつご注文をいただいています。
これなら着けられるとおっしゃっていただけるお客様も増えてきて、その理由は軽さだったり、本体や金属パーツの素材だったり、色やサイズのバラエティだったりと様々ですが、いやもうほんとに、もったいないことです。ありがとうございます。
何をどう書いても伝えられないとは思いつつ、tagottoにかかわってくださっているすべての方へ、感謝の気持ちを新たにしています。ありがとう。

ニヤニヤするな、調子に乗るなちゃんとしろ、とさっき使い終わったままの場所で横たわっている掃除機が申しています。
次へ向けての新しい糸もすでに手元にありますので、また気と顔を引き締めて取り組んでいきます。
まずは掃除機を片付けよう。

 

 

その前に、この時期恒例の繕い報告。

久々に靴下をダーニングで繕いました。
あと破れかぶれジーンズの補強もしました。

 

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しかしジーンズって衣類のなかでは断然丈夫なイメージなのに、なぜかすぐ破れますよね。
私のは膝、夫のはお尻回り。
しょっちゅう直してるような気がします。
洗濯もする派なんだけどなあ(洗濯しないと汗で生地が傷みやすいらしい)。

それから、2年前にウール50%ナイロン50%の糸でステッチした靴下、まだ現役でバリバリ履いてます。

 

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補修箇所、すっかりフェルト化しています。
密に縫い過ぎたせいでモリッとしちゃったけれど、快適。
ナイロン入りの糸はやはり丈夫ですね。

こちらからは以上です!

春と言えば

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最初に作った装身具は、ボタンのネックレスでした。
行った先々で買ったボタン、母の古いジャケットのボタン、着なくなった自分の服から取ったボタン。
それらを布に縫いとめ革に貼り合わせ、鎖を付けただけのネックレス。
糸でアクセサリーを作るようになる何年も前のこと、友人の結婚パーティで使うために作ったものです。
昨秋、このネックレスを久々に手にしたら、当時の状況がぶわっと蘇りました。

たくさんのボタンを何か形にしたくてずっとあれこれ考えていたことや、でも失敗して無駄にするのが怖かったこと。
ずっとぐたぐた手をこまねいていたときに踏み切れたきっかけが、友人の結婚を祝う気持ちだったのです。

少し大げさだと思われるかもしれませんが、好きなものを使って何かを作るとき、常に失敗を恐れる気持ちはあります。
今も、糸や布を無駄にしたらどうしようといつも思っているし、それでも失敗はする。ものすごくする。
自分がゴミ製造機に思えてへこたれることもしばしば。
けれど続けていられるのは、今作っているものは形を変えてもきっと誰かに届くという希望を持てているからです。

今年も3月20日から24日まで、逗子にてtagottoの展示受注販売会をさせていただきます。
4月から日常が大きく変化する人、ほんの少し変化する人、生活自体が変わらずとも、気持ちが何となく新たになる人。
そんな人たちの次の一歩を少し大きくできるようなものを、という思いで作ったアクセサリーを持っていきます。
それから、今年ははぎれの風呂敷なんかも。

今回で3度目となるこの販売会。
私の希望の主成分はこの機会、場所であり、ここでお会いする皆さまです。
春の逗子で美味しいコーヒーとケーキをご堪能いただいたのち、眺め、手に取り、試しに着けてみていただければ幸せです。

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